10月1日,第3次提訴を致しました。 原告(20歳)は1名,福岡では初めての知的障害のある方でした。 これで福岡の原告は,3名となりました。 マスメディアの関心も高く,おそらく全社が取材に来ていたのではないでしょうか。 当日のスケジュールは,次のようなものでした。 13:30~ 提訴行動 14:00~ 記者会見 提訴行動には,原告,原告の母,施設長,弁護団,めざす会の方々など,総勢20数名が参加しました。 記者会見では,原告の母,施設長,福岡弁護団長(中村博則)のそれぞれから,この訴訟にかける意気込みや,法改正の先行きが見えない中でこの運動を停滞させてはならないという思いなどが語られました。 特に,原告のお母様は,記者会見場(司法記者クラブ内)の雰囲気にとまどう原告本人を優しくなだめながら, 「今,自立支援法がある中で,この子を残して私は死ぬわけにはいかない。この子がひとりでも生きていける社会を実現するまで,私は絶対に死ねないんです。」 と,時折つまりながら話されました。 厚生労働大臣が障害者自立支援法の廃止を明言したことによって,一般的にはまるでこの訴訟の意義が達せられたかのような雰囲気が出始めていますが,まだまだ運動はこれからです。 障害者自立支援法の廃止は第一歩にすぎません。誰もが生きやすい社会を実現すること,障害のある方の意見を真に反映した障害者福祉政策が実現されうる恒常的な制度を作ること,これらの事柄もこの訴訟あるいは運動の目的であろうと感じております。 法改正の行方がまったく定まっていない現時点において,運動をしぼませてはならないと思います。 これからも変わらず,弁護団も総力を挙げてこの訴訟に取り組んで参りますので, 今後とも,みなさまの幅広いご支援のほど,よろしくお願い申し上げます。 |
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